こんにちは。「Legal AI Lab」所長のTomoです。
突然ですが、毎日、時間が足りなくないですか?
仕事では責任ある立場を任され、家に帰れば家事や家族との時間、下手すれば親の介護まで……。 私たち50代は、人生で一番忙しい時期にいると言っても過言ではありません。
「勉強したいけど、時間がない!」 「疲れて帰ってきて、机に向かう気力なんて残っていない」
その気持ち、痛いほどわかります。私も会社員として働きながら勉強しているので、毎日が綱渡りです。
若い頃なら、「睡眠時間を削って気合いでカバー!」もできたかもしれません。 でも、50代でそれをやるとどうなるか? 翌日の仕事でミスを連発し、体調を崩して寝込み、結局勉強もストップする……まさに無駄な行為です。
じゃあ、どうすればいいのか? 時間を「作る」のではありません。
AIに生活の「隙間」をハッキングさせて、そこを勉強時間に変えるのです。
今日は、私が実践している「AIを使ったズルい時間管理術」をご紹介します。
AIに「鬼のタイムマネジメント」をさせる
自分で勉強計画を立てると、どうしても自分に甘くなりませんか? 「まあ、今日は疲れたから明日でいいか」と先延ばしにしてしまう。
そこで私は、Geminiを「鬼のタイムマネジメント・コーチ」として雇うことにしました。 やることは簡単。自分の「1日のルーティン」をAIに渡して、「どこで何分勉強できるか?」**を客観的に分析させるのです。
具体的なプロンプト(指示文)
私は実際に、こんな指示をGeminiに出しました。
[案内ボックス(プロンプト)]
私は9時に出社し、20時に帰宅する会社員です。 以下の私の平日スケジュールを見て、『合計2時間の勉強時間を確保するための現実的なプラン』を提案してください。 5分単位のスキマ時間も活用したいです。
【私のスケジュール】
6:30 起床、朝食
7:20 通勤(電車50分、徒歩15分)
8:45会社到着
12:00〜13:00 昼休み
18:20 退社(電車50分、徒歩15分)
20:00 帰宅、夕飯
21:00〜22:30 勉強時間
するとAIは、私が全く意識していなかった「隙間」を見つけ出してきました。
時間帯 アクション 勉強時間 内容の目安 07:20 – 07:35 徒歩通勤 15分 【耳】音声講義を聞き流す(昨夜の復習など) 07:35 – 08:25 電車通勤 20分 【目・手】スマホアプリで一問一答 / テキスト読み込み 08:45 – 08:55 始業前 10分 【目】直前暗記(条文・単語など) 12:40 – 12:55 昼休み 15分 【目】午前中の勉強の振り返り / ニュースチェック 18:20 – 19:25 帰宅移動 (休憩) 疲れているため無理しない(または音声のみ) 21:00 – 22:30 自宅学習 60分 【手・頭】記述式問題・過去問演習・講義視聴 合計 2時間 (スキマ60分 + 夜60分に分散可能)
「えっ、そこ?」と思いましたが、言われた通りにやってみると、意外にも集中できるんです。 AIは感情がないので、「疲れているから」という言い訳を聞いてくれません(笑)。でも、その客観的な指摘が、私の生活リズムを変えてくれました。
疲れた通勤電車は「AI読み上げ」で耳学習
通勤電車の中は、貴重な勉強時間です。 でも、満員電車で分厚いテキストを広げるのは無理ですし、何より50代になると「揺れる車内でスマホの文字を読む」のは拷問に近いですよね。老眼には本当にキツイです。
そこで私がやっているのが、「耳学習(オーディオブック化)」です。
覚えたい判例や条文の解説を、家でGeminiに作らせておきます。 そして通勤中、Geminiの「読み上げ機能」を使って、それを読み上げさせるのです。
[案内ボックス(プロンプト)]
行政事件訴訟法の重要判例を3つ耳学用に作成してください。事案と結論をわかりやすくお願いします。
こんな感じで生成してくれます。
承知しました。行政事件訴訟法は、行政書士試験の「天王山(もっとも配点の高い分野)」ですね。
試験で頻出のテーマである**「原告適格(誰が訴えられるか)」「処分性(裁判の対象になるか)」「訴えの利益(裁判をする意味があるか)」**から、絶対に落とせない重要判例を3つ選びました。
読み上げボタンを押して、聞いてみてください。
【耳学用】行政事件訴訟法 重要判例 3選
1. 小田急線高架化訴訟(最高裁 平成17年12月7日)
- テーマ: 原告適格(周辺住民は訴えられるか?)
- 【事案】国が、小田急線の線路を高架化(高い位置に通すこと)する事業を認可しました。これに対し、周辺に住む住民たちが「騒音や振動で健康被害が出る」として、認可の取り消しを求めました。
- 【結論】騒音などが想定される地域に住む住民には、原告適格があります。
- 【ポイント】以前の判例では、都市計画事業の認可は「公益(みんなの利益)」を守るためのもので、個人の利益を守るものではないとされていました。しかし、この判例で最高裁は考えを変更しました。「もし騒音などの被害を受けるエリアが特定できるなら、その住民の利益は、法律が保護する『個別の利益』である」として、裁判を起こす資格を認めました。
2. 土地区画整理事業計画の決定(最高裁 平成20年9月10日)
- テーマ: 処分性(計画の段階で訴えられるか?)
- 【事案】県知事が、土地区画整理事業(土地をきれいに作り変える工事)の「事業計画」を決定しました。その区域内の地権者(土地の持ち主)が、「この計画は違法だ」として、計画決定の取り消しを求めました。
- 【結論】事業計画の決定には、処分性があります(訴えることができます)。
- 【ポイント】これは、過去の判例(青写真判決)を覆した歴史的な判決です。以前は「計画はあくまで青写真(予定)だから、まだ訴えられない。実際に工事や換地処分が始まってから訴えなさい」とされていました。しかし最高裁は、「工事が進んでしまってからでは、取り返しがつかない。早い段階(計画決定時)で裁判による救済を認めるべきだ」と判断を変えました。
3. 建築確認と工事完了(最高裁 昭和59年10月26日)
- テーマ: 狭義の訴えの利益(建物が建ってしまったらどうなる?)
- 【事案】近隣住民が、「違法な建物が建ってしまう」として、建築確認(役所のゴーサイン)の取り消しを求める裁判を起こしました。しかし、裁判をやっている間に工事が進み、建物が完成してしまいました。
- 【結論】訴えは却下されます(裁判をする利益がなくなりました)。
- 【ポイント】建築確認はあくまで「工事を始めてもいいですよ」という合図にすぎません。建物が完成してしまった以上、今さら建築確認を取り消しても、建物が消えるわけではありません。そのため、「取り消しを求める意味(訴えの利益)」は失われたと判断されます。住民は、別の手段(損害賠償請求など)で争うしかありません。
耳学のコツ:違いを意識する
- **Case 2(区画整理)**は、「工事が進むと手遅れだから、早い段階で訴えてOK」。
- **Case 3(建築確認)**は、「工事が終わると手遅れだから、もう訴えられない(門前払い)」。
この対比をイメージしながら聞くと、記憶に定着しやすくなります。
これなら、
- 満員電車でも目を閉じたまま勉強できる
- 目が疲れない
- 両手が空く
まさに50代のための最強の学習法です。 私のGeminiは、もはや専属の「ラジオパーソナリティ」になっています。
5分しかなくても大丈夫。「マイクロ学習」のすすめ
多くの人が陥る罠が、「1時間くらいまとまった時間がないと、勉強した気にならない」という思い込みです。
これを捨てましょう。 行政書士試験の勉強は、「5分」あればできます。
私は、トイレに入った時や、スーパーのレジ待ちの時、すぐにGeminiを開いてこう言います。
[案内ボックス(プロンプト)]
行政法(行政不服審査法)について、〇×形式の問題を3問出してください。 解説は1行でお願いします。今から5分で解きます。テキストで出題してください。
すると、即座にミニテストが始まります。 たった3問ですが、これを1日5回やれば15問。1ヶ月で450問です。 この「チリツモ(塵も積もれば山となる)」が、合否を分ける大きな差になります。
下記の感じで出題してくれます。
【行政不服審査法】一問一答(制限時間5分)
Q1. 行政庁の処分について、審査請求をすることができる場合であれば、法律に特別の定めがなくても、審査請求に代えて再調査の請求をすることができる。
Q2. 審査請求がなされたとしても、処分の効力、処分の執行または手続の続行は妨げられないのが原則(執行不停止の原則)である。
Q3. 審理員は、必要があると認めるときは、審査請求人の申立てがなくても、職権で参考人の陳述を聞くことができる。
(スクロールして解答を確認してください) ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
解答・解説
A1. × 再調査の請求は、法律に特別の定めがある場合に限りすることができます(自由選択ではありません)。
A2. 〇 原則は執行不停止であり、執行停止は必要があると認められる場合の例外的な措置です。
A3. 〇 審理員は、申立てにより又は職権で、適当な参考人に陳述を求めることができます。
私があなたのためにできる次のステップ: 5分経ってまだ余裕があれば、記述式対策として**「再調査の請求ができる場合のメリット」**について簡単なキーワード(簡易・迅速など)を確認するクイズを出しましょうか?
まとめ:時間がないのではなく、「使い方が下手」なだけ
キツイ言い方かもしれませんが、AIを使い始めて私が痛感したことです。 「時間がない」と嘆いていた頃の私は、ただ単に時間の使い方が下手だっただけでした。
AIという「ペースメーカー」がいれば、どんなに忙しい日々でも、必ず勉強時間は見つかります。 完璧を目指す必要はありません。 今日から、AIと一緒に「5分間のスキマ時間」を探すゲームを始めてみませんか?
次回は、私たち世代の切実な悩み……「老眼・疲れ目対策!デジタルツール活用法」についてお話しします。 文字を大きく、楽に読むための設定など、具体的なテクニックをご紹介しますのでお楽しみに!


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