こんにちは、Legal AI Lab 所長のTOMOです。
行政法の中でも配点が高く、かつ受験生が混乱しやすい「行政手続法13条(意見陳述手続)」。
「聴聞」と「弁明」、どっちがどっちだっけ?と迷っているうちに試験時間は終わります。
私は過去の学習データを分析し、この分野で失点する最大の原因は「フロー(流れ)の視覚化不足」にあると結論づけました。
今回は、複雑な条文構造を論理的に図解化し、記述式でも即答できるレベルまで落とし込みます。
この記事を読み終える頃には、脳内に「手続きの地図」が完成しているはずです。
👀 目が疲れている方へ:この記事の要約ラジオ(AI音声)を用意しました。再生ボタンを押して、目を閉じて聞いてください。
そもそも「不利益処分」とは?
まず、前提知識をセットします。
行政手続法において「不利益処分」とは、行政庁が法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に義務を課し、またはその権利を制限する処分をいいます(第2条第4号)。
なぜ事前に言い分を聞くのか?
いきなり「営業停止!」と言われたら、生活の基盤が崩壊します。
これは憲法第31条(適正手続の保障)の理念を行政手続に落とし込んだもので、処分をする前に相手に「言い訳(反論)をするチャンス」を与えることが目的です。これを「意見陳述手続」と呼びます。
運命の分かれ道「13条」のフローチャート
試験で最も問われるのが、第13条第1項に基づく「どの処分でどっちの手続きを使うか」という振り分けです。
単純に「重い=聴聞、軽い=弁明」と覚えているだけでは、本試験の引っかけ問題に対応できません。
以下のロジックツリーを頭に焼き付けてください。
【図解:不利益処分の完全分岐フロー】

この図解で最も重要なのは、「申請に対する拒否処分」には、聴聞も弁明も不要というルートです(第2条4号ロ)。私は最初のうちはずっとこれを間違えていました。
記述式で「申請を拒否する場合、聴聞を行わなければならない」と書かせようとする問題が出たら、即座に否定してください。
「聴聞」と「弁明」の決定的な違い
分岐した後の手続きの「濃さ」を比較します。ここが正誤判定の肝です。
1. 聴聞(ちょうもん):重い処分
対象は、許認可等の取消し、資格の剥奪、役員の解任など、地位を消滅させるものです。
「死刑判決」に近い重みがあるため、手続きも「裁判」に近くなります。
- 審理方式:原則「口頭」(第20条第1項)
- 言いたいことを直接言えます。
- 文書閲覧請求権:あり(第18条第1項)
- 行政庁が持っている証拠書類を見せろと言えます。
- 期間:聴聞の通知があった時から、聴聞が終結する時までの間。
2. 弁明の機会の付与:比較的軽い処分
対象は、聴聞以外の不利益処分。営業停止命令や業務改善命令など、「一時的」なものが多いです。
- 審理方式:原則「書面」(第29条第1項)
- 「弁明書」を提出して終わりです。
- 文書閲覧請求権:なし
- ここが決定的な違いです。第31条(準用規定)に第18条が含まれていません。
🧪 【Labコラム】Geminiに「具体例」を作らせてイメージ定着
条文の文字面だけで「不利益処分」と言われても、記憶に定着しにくいですよね。
そんな時は、私の相棒であるAI(GeminiやChatGPT)にこう聞いてみましょう。
プロンプト例:
「行政手続法の『聴聞』が必要な重い処分の具体例を、飲食店のオーナーになったつもりで、悲惨なシチュエーションと共に3つ挙げて」
すると、以下のようなリアルな例が返ってきます。
- 食品衛生法違反による営業許可の取消し
- 「食中毒を出してしまい、保健所から『明日から店を畳め(許可取消)』と言われた……。廃業確定だ。」
- 風営法違反による許可の取消し
- 「深夜の無許可営業がバレて、バーの営業許可自体を取り消された。借金だけが残る……。」
このように「店が潰れるレベル=聴聞(重い)」、「数日休めばいいレベル=弁明(軽い)」と、感情とセットで記憶すると、試験中にド忘れしなくなります。これが「AI思考」を取り入れた記憶ハック術です。
記述式で狙われる「穴」
最後に、記述式(40字記述)で狙われやすいポイントを2つ提示します。
① 理由の提示(第14条)の程度
不利益処分をする際は、必ず「理由」を示さなければなりません。どの程度詳しく?
【重要判例:一級建築士免許取消処分事件】
処分の原因となる事実と、処分の根拠法条を、名あて人がその記載自体から了知しうる程度に明確に示す必要がある。
② 聴聞の主宰者の義務(第20条)
「聴聞の冒頭で、主宰者は何をさせなければならないか?」
主宰者は、最初の聴聞の期日の冒頭において、行政庁の職員に、予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項並びにその原因となる事実を口頭で説明させなければならない。
まとめ:今日の学習アクション
行政法は「図解」と「条文番号」のリンクが命です。
- 申請拒否 → 不利益処分ではない(13条対象外)
- 取消・剥奪 → 重い → 聴聞(口頭・閲覧あり)
- 停止・命令 → 軽い → 弁明(書面・閲覧なし)
この3パターンをおできた今、あなたの行政法脳は確実にレベルアップしています。
【Next Action】
今すぐ、お手持ちの過去問集を開き、「行政手続法」の「意見陳述手続」に関する問題を5問解いてください。オリジナル問題を作成したいときには下記記事のプロンプトを使用して問題を生成するのも良いです。問題テーマ【意見陳述手続】と入力してください。
今日の図解フローチャートが脳裏に浮かび、驚くほどスラスラ解けるはずです。
論理的思考とAI活用で、合格を勝ち取りましょう!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう。



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